デュード・ランチ~世界恐慌とレディースジーンズの誕生
また一方、1929年に世界恐慌が起こりアメリカの経済も不況に。西部の牧場主たちは牛肉の価格下落のため経営が悪化しました。そこで牧場主たちは「デュード・ランチ(DUDE
RANCH)」を思いつきます。それは恐慌下であっても、ゆとりのある東部の富裕層たちに、夏の休暇を牧場で過ごしてもらう、いわゆる“牧場観光”のことです。「デュード・ランチ」自体は1930年代よりも前からありましたが、30年代には西部の牧場じゅう「デュード・ランチ」を催していました。
「デュード・ランチ」に来る観光客は、映画や宣伝ポスターで見た“ジーンズを穿いたカウボーイたち”への憧れや郷愁感、開拓者たちの精神に対する尊敬などから、自分たちも同じ野外の牧場でジーンズを穿いて食事をしたりして休暇を過ごしました。